おおむた大蛇山祭り [祭り]

昨年のブログで「おおむた港まつり」の大蛇山の山車を紹介しました。その時は大蛇山の山車は1基だけでしたが、その1週間後に行われる「大蛇山祭り」では10基以上の山車が出ます。今年は、「大蛇山祭り」に合わせて帰省しました。

大蛇山というのは、三池地方に伝わる水神信仰がもとになっているようです。蛇や龍を水の神の象徴とする水神信仰、祭神を悪病よけや農業の神とする「祇園」、農業に関係するこれらの信仰が絡み合い、祇園のお祭りに大蛇が取り入れられ「大蛇山」ができたと考えられます(大牟田「大蛇山」まつりホームページより)。

今年の大蛇山祭りは7月27日、28日に行われました。これは実家に近い弥剣神社の大蛇山の山車です。
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これは「咬ませ」といって、子供を大蛇の口の中に入れて健やかな成長を祈るものです。子供からすれば、恐怖以外の何物でもありません。ほとんどの子供が泣き出してしまいます。この子は小さすぎて恐ろしさが分かっていないようです。
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これは私が実家にいたころ(ほぼ50年前)にはなかったことですが、十数名の若い女性がお祭りに彩りを添えています。
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大蛇山のTシャツです。これは12年前のものです。おそらく毎年このTシャツを着て見物に来ているのでしょう。
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これは大蛇の目です。祭りの翌日には、この目のほかに、耳や牙などを神輿に乗せて売り歩きます。飲食店などでは、縁起物としてこれらが神棚などに飾られます。
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牙も翌日売り出されます。
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大蛇山の運行です。「よいさ!よいやさ!」の掛け声とともに、練り歩いて行きます。夕暮れになると、大蛇山の口から火を吹き出します。
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最近ではカラフルな大蛇山が作られており、お祭りもだいぶ様変わりして来ています。50年前の大蛇山は、最初の写真に示した緑色か黒い色しかありませんでした。これは青い大蛇山です。
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これは赤い大蛇山です。昔の大蛇山とはだいぶ印象が違います。
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向こうからは白い大蛇山がやってきました。
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山車の上では4、5名の若い衆が乗って指揮をしたり、この後の競演会でのパフォーマンスでは花火を振りまいたりします。
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白い大蛇山は青白いLEDでイルミネーションされています。今時の大蛇山という感じです。
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夕方になると、14基の大蛇山の山車による競演会が開催されました。それぞれの山車が花火を振りまきながらパフォーマンスを競います。
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激しい花火の振りまきです。周りは煙に包まれてしまいました。手前には次の出番の大蛇山が控えています。
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だんだん花火もエスカレートします。山車の上の若い衆はもう陶酔状態です。
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ここでパフォーマンスを動画でご覧下さい。赤い大蛇山です。


これは昔ながらの色の大蛇山のパフォーマンスです。


ほぼ50年ぶりに見る大蛇山の競演は以前の印象とは全く異なっていました。私の子供の頃の大蛇山は、“ジャンジャンジャン、ジャジャリコ、ジャン”という鐘・太鼓・笛のお囃子の音が主役だったように思います。遠くからでも情緒に浸ることができました。でも今の大蛇山は見せるためのものです。パフォーマンスが主役です。観客も以前とは比較にならないほど沢山集まっていました。外人観光客も大勢です。三池炭鉱が閉山されて以来、大牟田市は衰退の一途を辿っていましたが、大蛇山祭りがこれだけ盛大に行われるのを見ると、まだまだ復活の可能性はあるという希望を持ちました。

浅草鷲神社酉の市 [祭り]

今週の火曜日(11月20日)は浅草の鷲(おおとり)神社の酉の市が開かれました。11月8日の一の酉に続く二の酉です。今年は三の酉がなく、二の酉までしかありません。
酉の市は学生時代に新宿花園神社で見て以来ですから、45年ぶりくらいでしょうか。

鷲神社の入口にはたくさんの提灯が飾られています。
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神社の入口ではお祓いのための御幣が振られています。
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神社の両脇には熊手を売る店が150軒くらい出ています。それぞれに特徴のある熊手を販売しています。狭い通路の両脇に熊手店が並び、通路は客でごった返しています。
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これは大きな熊手です。飾り付の部分は幅1mくらいあります。
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これも大きな熊手です。鯛、おたふく、薦被りの酒樽、千両箱、米俵などめでたいものが満載です。
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今回見た中で一番大きな熊手です。キティちゃんを中心にした飾りの部分は直径2mくらいありそうです。
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熊手は商売繁盛、家内安全、開運などの祈りが込められており、それぞれに飾りも少しずつ異なります。これは商売繁盛の熊手です。小判、米俵、金の神輿などが飾られています。
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ここは全ておたふくの熊手を売っています。
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ここは黒を基調とした熊手店です。
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江戸時代に作られていた熊手も展示されていました。いまの熊手は熊手そのものは見えないほど飾り付けられていますが、それに比べると江戸時代の熊手はたいへんシンプルです。
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お店の人は自分のところの商品を一生懸命アッピールしています。
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お買い上げが決まると、めでたく手締めです。あちこちで、「よーぉっ、パンパン、パパパン、パパパンパン!」という音がしています。
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久しぶりの酉の市でしたが、相変わらず賑やかでした。世の中は不景気ですが、ここだけを見る限り景気が良さそうです。

池上本門寺のお会式 [祭り]

10月11‐13日の3日間、池上本門寺のお会式(おえしき)が執り行われました。お会式は日蓮聖人が亡くなられた10月13日を中心に各地の日蓮宗寺院で行われるものです。日蓮聖人が入滅された池上本門寺では最も盛大に行われます。今年は731遠忌にあたるそうです。
私は、前の職場のNさんの案内で、10月12日の夕方に行われた万灯練り行列を見に行きました。

これは行列が始まる前の昼間の万灯です。中の宝塔のまわりには紙で作ったお会式桜が飾られています。お会式桜というのは日蓮聖人が亡くなられた10月13日に桜が咲いていたという言い伝えによるものです。
夕方6時から、このような万灯を中心にした百数十組の行列が、本門寺の参道から仁王門への階段を登り、本堂までを練り歩きます。最後の行列が本堂にたどり着くのは深夜になるそうです。
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これは中の宝塔です。彫刻がほどこされた五重塔です。一つひとつの部品がたいへん精密に作られています。
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これは火消しの纒です。行列によってはこのような纏を持った若衆が先導します。
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行列が始まる前の参道です。右側を万灯行列が通り、左側を見物人が通ります。先に見える階段を登ったところに仁王門があります。門の左右に大きな吽形・阿形の金剛力士が立っています。
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本門寺に通じる道にはすべてこのような縁日の屋台が出ています。一晩で10万人以上訪れるそうですから、その混雑ぶりが想像できると思います。
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これは日蓮聖人が亡くなられた10月13日に咲いていたというお会式桜の子孫です。今年も4輪咲いていました。
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本堂から仁王門のほうを見たものです。万灯行列は仁王門をくぐってこの本堂まで登って来ます。
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仁王門から本堂を見たものです。日は暮れましたがまだ行列は始まっていません。行列が始まると左右のロープの内側(いま人が歩いている石畳の部分)には見物客は入れません。私は左側のロープの最前列でカメラを構えました。
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最初の行列が登ってきました。僧侶が先導し、その後に少年野球チームが続きます。
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この行列は幟を持った先導者のあとに団扇太鼓を持った信者が続きます。
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このように纒持ちが纒を振りながら先導している行列もあります。
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若い衆の法被のデザインも様々です。
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行列の最後に万灯が続きます。灯りがともるととても綺麗です。
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万灯の中の宝塔もいろいろなデザインがあり、それぞれ美しく輝いています。
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このように宝塔ではなく提灯などを入れた万灯もあります。
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私は6時から1時間半ほど行列を見ていましたが、行列はまだまだ延々と続いていました。信者の人達にとっては年に一度の晴れ舞台でしょうから、自分の出番を今か今かと待ち続けていたのだと思います。


火渡り祭り [祭り]

3年前の3月、高尾山薬王院の火渡り祭りを撮影に行きました。薬王院は、正式には高尾山薬王院有喜寺といい、弘法大師空海が開いた真言宗智山派の大本山だそうです。ここで年に一度の火渡り祭りが行われます。山伏の修行の場ですが、一般にも公開されており、申し込めば火渡りを体験することもできます。

山伏の吹く法螺貝の音とともに儀式が始まります。
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榊をぐらぐらたぎる熱湯に浸し、榊についた熱湯を体に振りかけて身を清めます。
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中央には、長方形の木枠に檜の葉を積み上げた巨大な護摩壇が築かれています。お祓いを済ませた山伏が松明の火で点火します。
生の檜の葉ですので、最初は煙がもうもうと立ち上りますが、しばらくすると急に火柱が立って燃え上がります。
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山伏が梵天札のささった御輿を担いで御加持して歩きます。この梵天札は火伏(火災除け)のお札として当日販売されます。
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護摩壇の火の手があまり強くなると、こうして水をかけます。
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いよいよ山伏たちの読経の声が大きくなりました。めらめらと燃え盛る火の手の向こうに見える山伏は、陽炎のようにゆらゆらと揺れていました。
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炎の祈りという感じです。
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山伏は熱心に錫杖(しゃくじょう)を振って祈ります。
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熱心に祈る山伏の後姿を撮影させてもらいました。この衣装は、麻衣で鈴懸と言うそうです。
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まだ山伏の姿はゆらゆらと揺らいでいますが、だいぶ下火になってきました。護摩壇の骨組みを作っていた木枠が燃え尽きようとしています。いよいよクライマックスが近づいてきました。この火が消えると火渡りの神事が始まります。
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火が消えたとはいえ、まだあちこちで燻り続けています。その上を裸足になった山伏が渡ります。心頭滅却すれば・・・とは言いますが、どれほど熱いか想像できます。
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この山伏は子供を抱っこして渡ってくれました。この子にも同じご利益がもたらされることでしょう。
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山伏たちが渡り終えた頃になると、燻っていた火の気もなくなり、一般の人々も渡らせてもらえます。多くの善男善女が心を込めて渡る姿が何時までもいつまでも続いておりました。

コロラドの熱気球 [祭り]

前回に続き、熱気球の話題を書きます。
これは、19年前にロッキー山脈の麓コロラドスプリングスで開催された、バルーンフェスティバルの様子です。ともかく、空が青いです。どこまでも青い空の中に浮かぶ原色の熱気球はたいへん綺麗です。
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準備のできた気球から順次飛び上がります。Oct14^14.JPG

これは何かを待っているのか、仲間がぶら下がって気球が飛び上がるのを押さえています。
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前回のブログに載せた日本の熱気球に比べると、色が派手です。空が青いから、これくらい派手でもかえってコントラストがあって綺麗です。
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だいぶたくさんの気球が浮かび上がりました。風も無くゆっくりと浮かび上がっていきます。
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さらにたくさんの気球が浮かび上がりました。
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風が無いようでも、ゆっくりと流されて遠くへ飛んで行ってしまいました。気球の上から見たら景色がいいだろうと思いましたが、気球に乗るチャンスはありませんでした。
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渡良瀬バルーンレース [祭り]

3年前の4月初めに、渡良瀬遊水地で開催されたバルーンレースの写真を撮りに行きました。
熱気球は浮き上がらせるまでがたいへんだということを知りました。最初は大きな扇風機で風を送り込み、ある程度膨らませます。
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その後、バーナーを点火して熱風を送りこみます。
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しかし、ここで失敗するとこのように熱気球の一部を焦がしてしまいます。
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いよいよ離陸準備です。でも熱気球を慎重に起こさないと事故のもとです。
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さあ、まっすぐ上を向きました。離陸準備完了です。
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仲間の一人が合図をおくります。「いいぞ、固定綱を離せ」と。
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ゆっくりと夜明けの空に上がっていきます。
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次第に高度を高めていきます。この時のレースは、目的地まで如何に短い時間で正確に飛行するかを競う競技でした。
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これは別の日に撮った青空に浮かぶ熱気球です。私のブログのマークに使っています。
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牛島神社大祭 [祭り]

今日は職場のIさんに勧められて向島のお祭り、牛島神社大祭に出かけました。フィルムカメラを取り出したのは1年半ぶりです。冷蔵庫に保管していたフィルムはすでに期限切れになっていましたが、冷蔵庫に入れていたから大丈夫だろうと思ってフィルムカメラとデジカメの両方をもって出かけました。
Iさんが担ぐ向島南の神輿です。
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法被姿はいいものです。向島の若い衆の逞しい後ろ姿です。
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Iさんは江戸っ子気質のお祭り好き、張り切っていました。
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周りの男性に比べると、背が低くて神輿を担ぐのが大変ですが、バレーで鍛えた脚で爪先立ちしながら一生懸命神輿を担いでいました。
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場所は東京スカイツリーの直ぐ下です。
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あちこちで大祭の提灯が飾られていました。
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柴犬も祭りの神輿が通るのを楽しみにしています。
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業平橋から見た今日のスカイツリ-です。
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駅に行くと今日は461mの高さだそうです(9月11日のデータですが)。
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富岡八幡宮例祭 [祭り]

今日から3日間の富岡八幡宮の例祭が始まりました。深川八幡宮祭りとも水掛祭りとも言われています。
昨年と一昨年の祭りには出かけましたが、今年は別の用があって見に行くことができません。以前に撮った写真を掲載します。

神輿の担ぎ手は、背中に町の名前が大きく染められた揃いの法被(はっぴ)を着ています。消防隊がホースで水を掛けると、みんなで神輿を高く持ち上げてお礼の気持ちを表します。
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大通りに出ると、大勢の見物客がいます。その中を練り歩きます。
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大通りにも消防隊が待っています。神輿が通るたびに水を高々と噴き上げ、神輿めがけて水を降り注ぎます。時折、悪戯好きの消防隊員がいます。手が滑ったふりをして見物客にも水を掛けます。「キャー」という悲鳴が上がります。
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神輿はあちこちで水を掛けられ大喜びしているようです。
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男性も女性も、法被姿というのは良いものです。「今日のお祭り楽しかったね~」と話しながら歩いているのでしょうか。
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こちらは父子連れの法被姿です。この子供たちも大きくなったら一人前の神輿担ぎ手になるのでしょう。
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日本の祭り [祭り]

祭りの雰囲気が好きです。子供のころ、故郷、大牟田で、大蛇山の囃子が聞こえてくると心うきうきしたものです。ジャン、ジャン、ジャン、ジャジャンコ、ジャン、という囃子音を最後に聞いてからもう50年近く経っているはずですが、いまでもはっきり思い出せます。祭りが人の気持ちをうきうきさせる高揚感は、祭りを演じる人と観る人の一体感にあると思います。

10年以上も前のことですが、岸和田のだんじり祭りを見ました。中学校の同窓生T君がその当時岸和田に住んでいて、同窓生数名を招待してくれました。T君の顔の広さのおかげで、特等席で見ることができました。だんじりが目の前を通る居酒屋の二階席からのながめは、凄い迫力でした。街中にでると、下の写真のように「大工方」と呼ばれる若い衆が団扇を持ってだんじりの上で舞を舞ったり、カーブを廻るタイミングの指示を出す様子は勇壮です。この「大工方」に選ばれるのはたいへん名誉なことだそうです。
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最近はあちこちでよさこい祭りが催されています。大勢の若者がいっせいに踊る姿には元気を貰えます。
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東京時代祭りは京都時代祭りとは少し雰囲気が違います。いろいろな時代の歴史絵巻を繰り広げますが、どちらかといえば、江戸時代以降の比較的新しい歴史を主題にしているものが多いように思います。
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川越祭りはたくさんの山車が出て、曳っかわせ(ひっかわせ)と呼ばれる山車同士のお囃子と踊りの競演は見応えがあります。
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川崎大師風鈴市はたくさんの風鈴と縁日が楽しいです。
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富岡八幡宮の例祭は深川八幡祭りとも呼ばれますが、神輿に向かって沿道から清めの水が掛けられます。大いに盛り上がる瞬間です。
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たくさんの熱気球が目的地までの時間と正確さを競うバルーンレースも見応えがあります。
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高尾山火渡り祭りでは、たくさんの山伏が祈りをささげる中で大量に積んだ檜の枝に火が付けられます。まだ火が消えきらないうちに、山伏が裸足でその上を歩く荒行をします。火がほとんど消えたころになると、一般の人々も祈りを捧げながら火の上を渡ります。
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つきじ獅子祭りでは、歯を黒く染めた鉄漿(おはぐろ)獅子が楽しいです。担ぎ手は女性だけです。
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これらは日本の祭りのほんの一部にすぎません。ガイドブックをみますと、ほとんど毎日どこかで祭りが行われています。機会を見つけて祭りを楽しみたいと思っています。

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