火渡り祭り [祭り]

3年前の3月、高尾山薬王院の火渡り祭りを撮影に行きました。薬王院は、正式には高尾山薬王院有喜寺といい、弘法大師空海が開いた真言宗智山派の大本山だそうです。ここで年に一度の火渡り祭りが行われます。山伏の修行の場ですが、一般にも公開されており、申し込めば火渡りを体験することもできます。

山伏の吹く法螺貝の音とともに儀式が始まります。
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榊をぐらぐらたぎる熱湯に浸し、榊についた熱湯を体に振りかけて身を清めます。
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中央には、長方形の木枠に檜の葉を積み上げた巨大な護摩壇が築かれています。お祓いを済ませた山伏が松明の火で点火します。
生の檜の葉ですので、最初は煙がもうもうと立ち上りますが、しばらくすると急に火柱が立って燃え上がります。
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山伏が梵天札のささった御輿を担いで御加持して歩きます。この梵天札は火伏(火災除け)のお札として当日販売されます。
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護摩壇の火の手があまり強くなると、こうして水をかけます。
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いよいよ山伏たちの読経の声が大きくなりました。めらめらと燃え盛る火の手の向こうに見える山伏は、陽炎のようにゆらゆらと揺れていました。
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炎の祈りという感じです。
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山伏は熱心に錫杖(しゃくじょう)を振って祈ります。
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熱心に祈る山伏の後姿を撮影させてもらいました。この衣装は、麻衣で鈴懸と言うそうです。
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まだ山伏の姿はゆらゆらと揺らいでいますが、だいぶ下火になってきました。護摩壇の骨組みを作っていた木枠が燃え尽きようとしています。いよいよクライマックスが近づいてきました。この火が消えると火渡りの神事が始まります。
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火が消えたとはいえ、まだあちこちで燻り続けています。その上を裸足になった山伏が渡ります。心頭滅却すれば・・・とは言いますが、どれほど熱いか想像できます。
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この山伏は子供を抱っこして渡ってくれました。この子にも同じご利益がもたらされることでしょう。
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山伏たちが渡り終えた頃になると、燻っていた火の気もなくなり、一般の人々も渡らせてもらえます。多くの善男善女が心を込めて渡る姿が何時までもいつまでも続いておりました。
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六日のアヤメ

護摩壇の大きさといい、スケールの大きさに圧倒されそうですね。火柱が立って燃え上がる瞬間恐くないですか?場所はロープウエーの乗り場の広場でしょうか?初めから順を追って紹介下さったので全容がつかめました。どの写真も動きがあり、法螺貝の響き、燃えさかる火とともにに山伏の祈り・錫杖の音・群衆の声なども聞こえて来るようですね。
by 六日のアヤメ (2011-03-04 18:12) 

GGI

たくさんのnice!ありがとうございます。
六日のアヤメさん、コメントありがとうございます。一番前で見ていましたので、火柱が燃え上がる時はすごく熱かったです。カメラが壊れないように一生懸命カメラを守ったことが思い出です。
by GGI (2011-03-04 23:16) 

月夜のうずのしゅげ

拝見させていただきました
また立ち寄らせて下さい
子供のころに神社で行われた火祭りを
2~3度見たことがあります
by 月夜のうずのしゅげ (2011-03-05 16:49) 

GGI

月夜のうずのしゅげさん、コメントありがとうございます。子供のころの思い出は強烈に残っているのではありませんか?
by GGI (2011-03-07 17:21) 

旅爺さん

神聖な行事とはいえ見てるだけで足の裏が熱く感じます。
by 旅爺さん (2011-03-07 19:20) 

GGI

旅爺さん、コメントありがとうございます。そうですね、最初に歩く山伏は足の裏が熱くてたいへんだと思いますが、修行を積むと歩けるのですね。すごいことだと思います。
by GGI (2011-03-07 20:25) 

TBSテレビ 高野

GGI様

突然のご連絡恐れ入ります。
私はTBSテレビで番組制作を行っております高野と申します。
このたび、私どもの番組で火渡り祭りを取材致しました。
それに際し、紹介VTRの中でGGI様のお写真を使用させて頂きたく思いご連絡させて頂いた次第でございます。

つきましては、突然のご相談で誠に恐縮ですが、
もし可能であれば詳細をお伝えさえて頂きたく存じますので、
下記アドレスまでご一報頂いてもよろしいでしょうか?
ご多忙中の折大変恐れ入りますが、何卒ご検討の程よろしくお願い申し上げます。

amazipa2014@yahoo.co.jp
by TBSテレビ 高野 (2015-04-13 17:12) 

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