台風の中、台北へ [某月某日@海外]

それは、ちょうど2年前の2008年9月28日(日)のことでした。台湾、中国への出張の日でした。天気予報では、台風15号が夕方台湾に上陸し台北を直撃することになっていました。どうせ飛行機は飛ばないだろうと思いましたが、ネットで見てもキャンセルにはなっていなかったので、成田に向かいました。一緒に出かけるY大学のOs教授、私と同じ職場のHiさんもすでに来ていました。電光掲示板を見ると、台北行きのJALとANAはともに「欠航」です。ところが、我々の乗るエバー航空(台湾の航空会社)だけは「定刻」です。「ほんとに飛ぶの?」といいつつも、定刻になって乗り込みました。定刻より少し遅れて14時35分に離陸しました。

「定刻より5分早めの16時55分に台北空港到着の予定です」という機内アナウンスがありました。幸い乗客が少なくビジネスクラスにアップグレードしてくれましたので、ゆったりと機内で食事をしたりして過ごすことができました。機体は徐々に高度を下げており、もうすぐ着陸という状態でした。時計を見ると16時50分です。「あと5分ですね。無事に着きそうですね」と話しながら着陸を待ちました。と、ここまではよかったのです。

そこで機内アナウンスです。「ただいま台北空港は暴風雨のため閉鎖されました。当機は香港に向かいます」、そして香港に近づくと、「香港空港は混雑のため着陸できません。当機はマカオに向かいます」というわけで、マカオ空港に着陸しました。マカオ空港では機内に閉じ込められたまま、サンドイッチが配られ、状況の変化を待ちました。「これじゃ、明日と明後日の台湾でのスケジュールはキャンセルするしかないですね。不可抗力ですからマカオで遊んでもいいでしょう」などと話しているうちに、1時間くらい経ってから再び機内アナウンスです。「ただいま台北空港は再開しました。当機は台北に向かいます」、「えー!」というわけで、再び台北に向かうことになりました。

台北に着いたのは現地時間の21時過ぎでした。日本とは1時間の時差がありますので、7時間半機内にいたことになります。成田から東に向かっていれば、そろそろサンフランシスコに着くくらいの時間が掛かりました。

台北空港へ着いてまた驚きました。なんと台湾師範大学のShさんが出迎えに来てくれているのです。一度家に帰ったのですが、我々の乗った飛行機が到着するという情報を得て再び迎えに来たというのです。謝々。

次の日、台湾師範大学に行って見ると下の写真のように大きな樹がなぎ倒されていました。「こんな風が吹いたのに、よく我々の飛行機は飛んだよね~」と感心してしまいました。
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次の日は台北から新竹まで台湾の新幹線に乗りました。車両は日本製ですから日本の新幹線と同じです。その日は新竹で仕事を済ませて、台北に戻り香港に移動しました。

台北から香港に飛ぶ飛行機は、写真のように、機体もキティちゃん、待合室もキティちゃんです。エバー航空のシンボルキャラクターに使っているようです。
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香港では、無事に台風から逃れられたお祝いをしようとOsさん、Hiさんと一緒に3人でレストランに入りました。Hiさんには、以前私が中国に駐在している時、蛇や蠍などいろいろなものを食べた経験を話してありました。そのため、彼女は今回の出張で変なゲテモノを食べさせられるのではないかと、大いに警戒していました。初めからあまりひどいゲテモノは気の毒だと思って、鶏の足の入った料理を頼みました。
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最初彼女は警戒していましたが、一口食べて見ると、「コラーゲンたっぷりでおいしいです」と気にいってくれました。さらに、足のひとつを別の皿に取り分け、自分の指とくっ付けて「ET!」といって楽しむところまできました。
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いいぞ、この調子なら今度また機会があれば蛇料理も大丈夫だろうと思っていました。しかし、彼女に蛇料理を食べさせる機会が見出せないうちに、国際結婚してカナダに移住してしまいました。

結局、この時の出張のスケジュールは予定通りに進み、台北、新竹、香港、南京、北京と廻って職務を果たし帰国しました。北京訪問は駐在以来7年ぶりでしたが、この時は市内を見る時間はほとんどありませんでした。実質的に北京の変化をはっきりと見ることができたのは、この2ヵ月後に再び北京を訪問した時のことです。前のブログ「北京の発展」に書いたとおりです。
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六日のアヤメ

びっくり!何もコメントできません。
台風なのによく飛びましたね。台湾の飛行機だから飛んだのでしょうけどね。外国旅行はいつもツアーで人任せなのでこんな経験はないのですが、外国の飛行場では欠航や乗り場が変わったりすることがあった場合、英語のアナウンスなど聞き取れないだろうなと不安です。国内では利尻・礼文の帰りの稚内空港で霧がかかって飛行機が上空で1時間以上旋回して着陸できないでことがありました。仕方なく稚内で1泊しましたが、翌日も飛行機が着陸できないので、急遽旭川まで列車で行き旭川から羽田に帰ってきたことがありました。
by 六日のアヤメ (2010-09-29 12:56) 

GGI

kobuさん、nice!ありがとうございます。
六日のアヤメさん、コメントありがとうございます。本当によく台北にたどり着けたと思います。一度乗物に身を任せたら後は不可抗力ですね。
by GGI (2010-09-29 22:28) 

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by お名前(必須) (2015-08-05 17:03) 

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