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ドレスデンの変貌 [某月某日@海外]

話題が突然変わって外国へ跳びます。
昨年の秋、仕事の出張で旧東ドイツのドレスデンを訪れました。ドレスデンへ行ったのは2度目です。最初はベルリンの壁が崩壊した翌年の1990年でした。19年ぶりに訪れた旧東ドイツの街は、すっかりその姿を変貌させていました。その変貌ぶりに驚くと同時に、軽い失望感を味わってきました。

1990年に訪ねた時は、まだ東ドイツそのもので、教会などの大きな建物はほとんど瓦礫のような状態でした。街中に人も少なく、自動車もめったに通りませんでした。たまに通りかかる自動車は、トラバンテという東ドイツ製の車で、空冷式の2サイクルエンジン独特のポコポコいう音を立てて走っていました。それでも、街中のあちこちにある壁画は素晴らしく、当地の歴史を知らない私が見ても十分に感動できるものでした。

今回、再びドレスデンを訪れ、「えっ、これがあのドレスデン?」と思いました。街中には人と車があふれ、デパートには高級ブランドのバックや化粧品が並んでいます。ほとんど瓦礫だった教会は見事に復元されて、下の写真のような「聖母教会」が出現していました。
PICT1146.JPG

教会の中に入るとまたまた驚きです。大きなドームの壁の上部に素晴らしいパイプオルガンが設置されていました。この演奏を聴きました。ドーム全体に響き渡る音色は身体中に沁み込んでくるようでした。
聖母教会のパイプオルガン.JPG

別の教会の屋上付近まで上ってドレスデンの旧市外の写真を撮りました。下の写真は右側にエルベ川が流れ、正面にオペラハウスが写っています。この写真では見えませんが、左側には広大なツインガー宮殿があります。
PICT1130.JPG

反対側をみると、左にエルベ川が流れ、正面には数多くの教会の塔が聳えています。
PICT1097.JPG

壁画もありました。下の写真です。しかし、この一箇所しか残っていませんでした。他の壁画は何処へ行ってしまったのでしょうか。その跡地らしき場所に行くと、近代的なオフィスビルに代わっていました。
PICT0125.JPG

ドレスデンはこの20年で驚異的な変貌を遂げていました。住民はこの20年で大幅に豊かになったと思います。日本人が60年以上かけて味わった変化をわずか20年で経験したといえます。しかし、東ドイツの時代からドレスデンに住んでいる住民にとって本当に幸せな変化だったのだろうかと、他人事ながら気になって帰ってきました。

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