明石海峡大橋 [某月某日@関西]

また話題が突然変わって、関西に飛びます。
私は1993年10月から3年半、明石に単身赴任していました。その時経験したこともこのブログで紹介します。

1995年1月17日の阪神淡路大震災は在明石期間中の最も大きな出来事でしたが、それはまた別の機会に書きます。今回は、明石海峡大橋(以下、簡単に明石大橋)の工事進捗定点観測についてです。

明石大橋は神戸市垂水区と淡路島を結ぶ世界最長のつり橋です。主塔と呼ばれる二本の橋脚は高さ約300 m、主塔間距離は約2 kmで全長約4 kmあります。阪神淡路大震災の時は、二本の主塔が完成し、つり橋の命ともいえるメインケーブルを張り終わったところでした。地震によって主塔間距離が約1 m離れたそうです(1990 mから1991 mへ)。この程度の被害で済んだため、工事は大きな設計変更せずに続行されました。
私は、明石大橋が出来上がっていく様子を、明石港近くの堤防の上から定点観測しました。1995年6月から大橋の道路部分の基礎となる橋桁の鉄骨の架設が始まりました。下の写真は1995年6月11 日に撮影したものです。写真を左クリックして大きくしないと見えないかもしれませんが、二本の主塔から鉄骨を組み合わせた橋桁が延び始めていることが分かります。なお、この当時はネガカラーフィルムを使っていましたので、10年以上経って色がだいぶ変化しています。
Jul13^22.JPG

下の写真は1995年12月3日の撮影です。主塔からの橋桁が両側ではなく、中央部に向かって伸びています。神戸側と淡路側からも主塔に向かって橋桁が延び始めました。
1995年12月3日.JPG

1996年3月2日です。主塔からも両側の陸地からも橋桁がずいぶん延びてきました。
1996年3月2日.JPG

1996年5月2日です。橋桁の3分の2以上出来上がりました。
1996年5月2日.JPG

同じ日に明石大橋の下を通って神戸方向へ進み、手前の主塔近くを望遠レンズで撮影したものです。メインケーブルからたくさん垂れ下がったハンガーと呼ばれるケーブルが重い鉄骨の橋桁を吊るして行きます。
1996年5月2日-2.JPG

1996年6月22日です。橋桁の隙間が狭くなってきました。神戸側と淡路側からの橋桁はほとんど繋がりました。
1996年6月22日.JPG

1996年7月30日です。長い工期から考えると、ほとんど繋がる瞬間といえると思います。
1996年7月30日.JPG

同じ日に繋がり予定部分を見たものです。鉄骨は完全には繋がっていませんが、細い道はできています。
1996年7月30日-2.JPG

この後、1996年9月には完全に接続されました。橋桁の架設開始から1年3ヶ月で完了です。その後鉄骨の橋桁の上に道路が形成されていきました。最終的に道路として完成し開通したのは、1998年4月でした。その時、私はすでに北京に駐在していました。

今でも新幹線に乗って新神戸から西明石へ向かう機会があると、窓から明石大橋を眺めて懐かしい思い出に耽ります。


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六日のアヤメ

吊り橋の建設過程がぼんやりとわかりました。ハンガーの意味と・・・
亡くなった親友のご主人が橋建設の専門家で吊り橋ではありませんが、浜名湖の大橋や秩父の橋(鉄道の陸橋だったかも知れませんが)等数多くの橋建設に当たられた方です。浜名湖大橋を3人で見ながら橋桁を作ったときの感動を聞いたことがあります。ご主人は無口で何もおっしゃらないのですが、友は表現豊かな人でした。機械で湖の底が見えるように水を吸い上げる迫力はすごいよ!!又、特に感心したことは両方の岸から橋を造っていくのに会社が違ったそうです。鹿島建設と住友(ひょっとすると他の会社だったかも)で進んできて最後にピタッと合ったそうです。
by 六日のアヤメ (2010-07-14 06:08) 

GGI

kobuさん、nice!ありがとうございます。
六日のアヤメさん、コメントありがとうございます。そうです、両側から延びてきた大きな橋が真ん中でピタッと合うのはどう考えても不思議です。技術の進歩でしょうね。
by GGI (2010-07-14 13:02) 

山ちやん

九州は雨で大変です。そちらはどうですか?
松原中の同期会のことで昨日集まりました。
20日に又大衆演劇を追っかけのともだちと見に行きます。
by 山ちやん (2010-07-15 09:55) 

GGI

山ちゃん、コメントありがとうございます。大雨の被害は大丈夫でしたか?お見舞い申し上げます。
by GGI (2010-07-18 21:06) 

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